2011-01-01から1年間の記事一覧

認知的思考力テストの解答と考察

8月23日のブログで認知思考テストというものを紹介しました。設問を再掲すると、Q1. バットとボールの値段を合計すると1ドル10セントである。バットはボールよりも1ドル高い。では、ボールの値段はいくらか?(制限時間10秒)Q2 5台の機械を5分間作動させると…

先送りする脳

政治でも「先送り」がしばしば問題視されますが、そもそも人間の脳は「都合の悪いことを先送りしがち」なのだそうです。認知心理学者による研究結果によれば、そうした先送り現象は“Delay Discounting"と呼ばれている認知的現象ないしは心理的効果のひとつと…

アップル社CEO、ジョブズ氏引退

アップル創業者であり現CEOのジョブズ氏が引退した。iMacからiPhoneまで紆余曲折を経ながらも世の中に様々な大ヒットを送り出した傑物だ。数年前からガン治療を受けていることも周知のこと。ここでの引退となった。私自身、あまりアップル社の製品とは縁がな…

島田紳助氏の会見から

おととい(2011年8月23日)の晩、突然「紳助引退会見」の生中継が目に飛び込んできました。最初から視聴していたわけではないので、初めはなんのことだか状況が掴めないまま「あれ?辞めちゃうの」という感じでした。しばらく会見を拝聴してようやく、暴力団…

認知的思考力テスト

ヒトの認知力を試す興味深いテストがあります。ヒトは、判断や意思決定の際、ちょっとした自分なりの認知的な「簡便法」を使う傾向がみられるそうです。そして、この簡便法には 1.バイアス 2.状況に依存する という癖があります。しかし、この認知的簡便…

Cognitive Reflection Test

This is interesting test for measuring of one's cognitive ability. People tend to use his/her own heuristic approach in his/her decision making process. And this heuristic procedure have some features such as, 1. Bias 2. Frame dependency e…

世界同時株安。さて、どうなる?そして、どうする?

世界同時株安だ。世界的な実体経済の先行き鈍化を懸念しての動きのようだが、米国で株価は暴落、長期金利は最低を更新、金価格は上昇、と毎度お馴染みの風景。副次的には日米金利差縮小に伴う円高、輸出関連の日本株下落、となろう。さて、どうなる? そして…

利他的行動と脳

日経新聞日曜版に「ナゾかがく」というコーナーがある。2011年8月7日(日)の「ナゾかがく」では“利他的行動、何が動機?”というタイトルで「脳の機能と構造」とりわけ「報酬系」と呼ばれる部位について詳しい記事が載っていた。著作権の問題にも引っかかり…

21世紀のゴールドラッシュ

「砂金探し」がブームだそうだ。まさにゴールドラッシュ。ドルが下落する一方、その反作用で金が上昇するというここ数年繰り返されてきた構図だ。紙のお金より貴金属という発想はわからないでもないが。しかしながら、円ベースの投資家からすると円高基調ゆ…

「がれき処理法成立」にみる国会の「のろまさ加減」

がれき処理法というのが8月11日に衆院を通過したそうだ。大震災が3月11日なので、ちょうど5ヶ月も経過してやっと成立のメドがたったことになり。この法案は「東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法案要綱」というらしい。http:…

イラっとするカタカナ英語

思わず「ドキッ!」とするタイトルだった。Yomiuri Onlineの「発言小町」というコーナーにある。コーナーの枕コトバより引用「いまやカタカナ英語を全く使わないというのは難しいですよね。かといって使いすぎるのもうっとうしい。使っていいカタカナ英語と…

「執行猶予の身分」だったS&Pにはどんな未来が待っているのだろう

「八月八日」という末広がりで縁起の良さそうな日であると同時に二つの原爆メモリアル日の狭間の時期でもあるのだが、NYダウが600ドル下げた。話によれば史上6番目の下げ幅らしい。発端は8月5日金曜日のNY時間の夜にS&Pによる米国格下げだ。8…

G7上の「ありゃ〜」

G7 Major が G7 Minor に“変調”してから久しいが、その本尊である米国が米S&P社によって格下げ(AAA⇒AAプラス)されてしまった。話によれば、70年間AAAを維持してきたとのことなのだが、それはそれでお話としてはなんだかインチキくさい。 察するに、71年の…

必要条件と十分条件

必要条件と十分条件…なにやらコムズカシイテーマを持ち出してしまいました。 が、お互いの議論のやり取りとか他人同士の話を傍聴していて「なんとなくかみ合わないなあ」と感じるときがあり、よくよく考えてみると、前提となる立ち位置のズレに起因していた…

数字のいかさまとベンフォードの法則

題名のうち「いかさま」は良く知られている行為なので、いまさら説明する必要もないでしょう。ですから、ベンフォードの法則(英語でBenford's law)について最初に触れておきます。現実の生活で登場する無作為な数字(全部が全部ではないのですが)、例えば…

ウソの言い回し3

米国で企業が公表した年次財務会計報告書(通称10−K)のうち、後になってから「不正・不適切箇所(Fraud)」が見つかったケースとそうでないケースとを比較すると、“MD&A(Management's discussion and Analysis:経営者の考察と分析)"という箇所で…

過当競争は悪なのか?

10年以上前からずっと言われ続け、特に不況期ではクローズアップされやすい話のひとつに、「縮小する国内需要とそれに比して数の多い供給者」というのがあります。そうした文脈で出てくるキーワードは、過当競争、供給過剰、消耗戦、利益なき繁忙、内向き、…

謝り方のポイント

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_r25so3__20110804_6/story/r25spcate_wxr_detail_id2011071500020780r25/(R25WEBより)経済評論家の山崎元のよる5つのポイントです。■■■1.「決して嘘をつかない」 自分の罪を軽く印象づけたいがために、大…

菅首相夫妻にまつわるジョーク

面白かったので転載、記録しておきます。■■■菅直人首相夫妻が街を歩いていると、伸子夫人が缶拾いをしているホームレスを見つけた。「あの人、昔の彼氏だわ。一時期結婚まで考えてたの」(伸子夫人)「あの男と結婚していたら、君は首相夫人ではなかった」(…

円高介入の痛し痒し

8月2日の米国のデフォルト危機が回避された。もっとも、その直前での株価は下落基調であったが、一方で米30年債の価格は上昇(利回りは低下)しており、通常のリセッション・モードであった。仮に、デフォルトが不可避であると市場が認識しているのであ…

ウソの言い回し2

おとといの「ウソの言い回し1」の続き。米国で「その後に不正や粉飾行為が見つかった年次決算報告書(Fraudulent Financial Reports)」と「それらのなかった年次報告書(Non-fraudulent Financial Reports)」とを識別(Discriminate)すつため、「言い回し…

日本は、今度は中国高速鉄道の風評被害を助けるべきでは

福島原発での風評被害対策に一役買ってでてくれた中国の温首相の返礼として、今度は中国での高速鉄道の風評被害を日本がサポートすべきかもしれないなあと考えた。日本の技術を盗んだとかパクリであるという疑念や不信感は確かに残っているものの、そこは「…

ウソの言い回し1

参考になる部分が多かったので備忘のため記載します。ネタモトは http://raw.rutgers.edu/docs/seminars/spring11/Moffitt.pdf です。「Using Lexical Bundles to Discriminate between Fraudulent and Non-fraudulent Financial Reports」というタイトルで…

信頼と信用の違い

今でこそプロ野球読売ジャイアンツの正捕手で且つ打撃では主軸を勤める阿部慎之助選手も若手時代はリード面で悩んでいたことが多かったそうだ。そんな時分に前正捕手の村田真一コーチが阿部選手に「ピッチャーは信頼しても信用するな」と教えたことは有名だ…

原発がある限り、世界に本当の平和はこない 平井憲夫

勝手ながら故平井憲夫氏のブログから私個人用の備忘録として転載しました。原文はこちら http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html です一部抜粋すると・・・「原発でも、原子炉の中に針金が入っていたり、配管の中に道具や工具を入れたまま配管をつないでし…

モノは言い様:話し方あれこれ

節電が叫ばれはじめてからだいぶ経過しましたが、節電とか節約といった「ちょっと努力を要する取り組み」についてやるきが沸く言い方と沸かない言い方があります。数年前のTVのCM(たしか大和證券のCM)で、お金の節約について、1.給料の20%の金額を預金…

日本円とスイスフランの類似性

米ドル、ユーロ、中国元、豪ドル、ブラジル・レアル、メキシコ・ペソなどなど沢山の通貨がありますが、日本では無論「円」が通貨として使用されています。でも、日本円を「数ある通貨の一種」として客観認識できる力って、生まれてからずっと日本で生活して…

ウソ文体の言語学的スタイル分析

ウソとホントでは言い方とか言い回し、或いは語法・文法・時制などに違いが生じるらしい。そうしたクセからウソを見破ろうという言語学的研究が行われている。そして、そうした研究成果を犯罪捜査での供述の真贋判定などに役立てるというのも。もちろん、企…

最高裁「更新料判決」

平成23年7月15日最高裁判決(更新料判決)最高裁HPから http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=81506&hanreiKbn=02全文PDF http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110715143324.pdf■■■消費者契約法第10条(消費者の利益を一方的に害する…

脳と意思決定(4)

(3)からの続き、■4■脳は状況によって判断がブレる(フレーミング) 「フレーミング効果」として名高い内容ですが、実際、脳はかなり容易に「錯覚」させられしまいます。フレーミングも脳を錯覚させる方法のひとつですが、「判断の枠組み」とか「前後の文…