2011-01-01から1年間の記事一覧

脳と意志決定(3)

脳のストラクチャー(構造)とファンクション(機能)に関する研究が盛んに行われています。巷で「神経○○学」とか「ニューロ(Neuro)××」との件名を見かけたら「脳の生理学的観点から○○や××を系統的に調べた学問」の類でしょう。特に 1.意思決定(リスク…

セシウムの2次被害は薬害エイズと同類

福島県産の牛肉から基準値以上の放射性セシウムが検出された上に、それらが全国規模で流通してしまったようだ。更に、セシウムを含む「稲わら」が家畜向け資料として各県に流通したことも放射性物質の内部被爆の懸念に拍車を掛けている。これらは明確に人災…

なでしこチームに見るダメージコントロール術

タコの予言が的中した。女子サッカーW杯での順位予想で、タコによる決勝戦(米国対日本)の事前予想は「日本勝利」だったが、それが見事的中とは。試合内容は終始スピードやフィジカル勝る米国が優勢のように思えた。ボールも米国が支配する時間の方が多かっ…

脳と意思決定(その2)

本ブログの“キライじゃないけど生理的に無理」の脳科学”にて脳と意思決定を勘案する際に、敢えて蛮勇を振りかざして、脳を模式的にXシステムとCシステムの2つの主要部位から成り立っていると言う単純モデルを紹介しました。単純でシンプルなモデルを想定する…

「キライじゃないけど生理的にムリ!」の脳科学

「キライじゃないけど生理的にムリ!」とは、とあるお笑い芸人(ヒッキー北風)の使った「おちフレーズ」なのですが、実はなかなか含蓄がある言葉なんです。発言に「軽い矛盾」が含まれているのがポイントで、そこが笑いを誘うツボなのですが、こうした矛盾フ…

エリート意識とアスリート根性

今日(2011年7月14日)の日経新聞40面の「交遊抄」に瀬古利彦氏が登場していました。瀬古氏は1980年代を代表するマラソン選手であり、私にはライバルのイカンガー選手との競り合いが記憶に残っています。1984年にはロサンゼルス五輪があり…

必要なのはストレステストよりも良識テスト

九電経営陣による従業員・子会社・関連会社向け「やらせメール支持」であるが、(低品格の)テレビ局ですら「やらせ報道」の反省からコンプライアンスに対する問題意識や取組改善が進むご時勢に少々びっくりだ。曲がりなりにも上場企業の経営者が多勢に向か…

投資に関する専門書・教科書の難

あんまり面白い話題ではありませんが・・・投資や運用の実務に係わってきた都合上、証券投資に関する教科書や専門書をしばしば拝見する機会があり、その中でどうしてもひっかかる部分(私からするとやや難点な気分がする)があります。それは案外と本の最初…

キチガイじみている政界

自公並びに一部の民主党筋にとって、復興よりもずっとずっともっともっと「大事なこと」があるようですね。 それは(言わずもがななんでしょうが) 「菅総理の退陣」 です。とにかく被災地支援・救済よりも何よりも最優先事項な様子で、それにかける執念が違…

ガイトナー米財務長官の最後通牒ゲーム

ロイター(6月30日)のヘッドライン記事に“債務上限引き上げなければ「想像絶する打撃」=米財務長官”(ソースはhttp://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-21985720110630)というのがありました。米国では、国の借金(連邦債務)が2011年5月16…

政治真空

7月になってしまいましたが、「千年に一度」と称される311の大震災から3ヶ月以上の経過したのにも関わらず、いまだに国策らしい国策の審議に至らないという「2011年春夏の国政珍事」の真っ只中。こんな珍事こそ「千年に一度」くらいの頻度に留めてほしいので…

円安になりにくい理由

なかなか円安にならないですね。主に「対ドルでみて」ですが。中国ではここ何年か「元高」がトレンドです。対米、対EUでみて巨額の貿易黒字を上げており国内経済(GDP)の成長も先進国地域の上をいきますから通貨は強くなるわけです。ここでふと思ったのが「…

ニュースをみるとばかになる10の理由

もはや10年位前に発行された翻訳書だが、その名も「ニュースをみるとばかになる10の理由」と実にストレートな邦題だ。ちなみにアマゾン中古市場に流通している模様。 なぜこの本のことを思い出したのかというと、311の大震災ならびに福島原発事故をきっ…

刑事コロンボ役 ピーター・フォークさん死去

こちらのニュースで知りました。http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110626/ent11062613080008-n1.htm83歳。最晩年となったここ最近は、ご病気でいらっしゃるとの噂でしたが。フォーク氏の代名詞である「刑事コロンボ」の大ファンだっただけに…

利益の中の「真水」の部分

元巨人軍の松井秀樹選手が現在所属するメジャーリーグのチームと言えばオークランド・アスレチックス(2011年6月27日現在)です。そしてオークランド・アスレチックスと言えば「セイバーメトリックス(Sabermetrics)」を実践したことで有名です。セ…

国力の消耗

大震災と福島原発で「国力の消耗」が著しいなあという感があります。第一義的には復興に「お金と時間の両方が相当かかる」ということがありますが、これは資本ストックの再生、すなわち生産の回復といった前向きな面が多分に含まれるので一概に消耗ではない…

ウィル・ロジャース現象

ウィキペディアから「ウィル・ロジャース現象(Will Rogers phenomenon)とは、ある集合の中の1つの数を別の集合に移した結果、両方の平均が高くなる現象のことである。アメリカ合衆国のコメディアンであるウィル・ロジャースが、1930年代の世界恐慌の際に、…

統計トリックと論理トリック

学校で習う「英数国理社」の中で、良く「数学は解がひとつ」と言われます(特に国語や社会といった科目と比較されて)。英語は語学なので脇に置くとすると、「解がひとつ派(理数)」と「解が複数派(国社)」に分かれるようですね。前者は「定理・公理・法…

「今後30年以内に発生する確率を87%」とは何か

もうかなり前(先月上旬)に出た話題になります。「政府の地震調査委員会は、浜岡原発直下で発生すると想定される東海地震が、今後30年以内に発生する確率を87%としている。菅首相も原子炉停止の要請の根拠としてあげた。(asahi.com上で2011年5月7日7…

新興国株投資の真実

出所はこちらのURLです。http://blogs.reuters.com/reuters-wealth/2011/06/14/emerging-markets-you-dont-get-what-you-pay-for/タイトルは "Emerging markets: You don’t get what you pay for" です。さしずめ "新興国市場:投資しても割に合わない" でし…

「ウソ発見器」投資戦略

前回の「ロボット投信」に関連して、「ウソ発見器」を投資判断に使うことの効能について米ジャーナル・オブ・ファイナンス誌に興味深い論文が発表されました。原論文タイトル "The Power of Voice: Managerial Affective States and Future Firm Performance…

「みじめ」指数、23年ぶりの高水準

米国では経済マクロ指標を利用して作った「みじめ指数(Misery Index:ミザリー・インデックス)」というのがあるそうです。米国の経済学者が雇用指標(失業率)と物価変動指標(インフレーション)などを参照して作ったものらしい。■■■ 無論、こういった「○○…

ロボット投信のはなし

2011年6月12日付の日経新聞15面に「ロボット投信の実力は?」というタイトルの一面記事が出てました。私の仕事と深い関係のある内容なので、ついついコメントしたくなってしまいました。記事のサマリーや数値的な参照は、こちらの方のブログでも触…

「東北国」樹立のススメ

適当に述べさせて頂きます。この期に及んで、日本政府は一体何をしているんでしょうね。 被災した東北地区は「東北国」として完全独立を宣言し、「東北中銀」でも勝手に設立した上に、「東北円」を流通させ、日本国とは別個に「徴税に関する裁量権」も獲得し…

デビューのご挨拶

ブログを解説しました。「はてな記法」などAddedな方法論を追々勉強しながら自分なりのブログを作成したいと思っていますが、まずは「ケイゾク」が肝心ですね。多くの先達の方々からブログ・ケイゾクのコツなどをお知らせいただければうれしい限りです。 ど…