必要なのはストレステストよりも良識テスト

九電経営陣による従業員・子会社・関連会社向け「やらせメール支持」であるが、(低品格の)テレビ局ですら「やらせ報道」の反省からコンプライアンスに対する問題意識や取組改善が進むご時勢に少々びっくりだ。

曲がりなりにも上場企業の経営者が多勢に向かってやらせを支持するとは反社会行為に等しいき仕業である。やくざの親分が子分に「都合の悪い連中」を消すように支持するのと本質的に何が違うのか?或いは調書を捏造し自らの都合の良い筋書きをゴリ押しする検察の精神性と何が異なるのか?外部の目から遮断され、周りは身内で固められ、勝手気ままにつめを伸ばす、それが電力会社の社長の真の姿なのか(お笑い芸人のハマカーン風に言えば「まさに下衆の極み」)。

逆に「やらせを指示された側」では(やらせ圧力に屈したか屈しなかったは別にして)大いにストレスを感じたと推察される。原発施設のストレステストも無論大事だが、経営陣の常識や良識テストしてみた方が良さそうである。設備が立派でもそれを使う人間の側に重大な人格的欠陥があれば、エラーはなくならないからだ。