「みじめ」指数、23年ぶりの高水準

米国では経済マクロ指標を利用して作った「みじめ指数(Misery Index:ミザリー・インデックス)」というのがあるそうです。米国の経済学者が雇用指標(失業率)と物価変動指標(インフレーション)などを参照して作ったものらしい。

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無論、こういった「○○指数」といった類のものは、経済学者によって多少のさじ加減とかレシピといったものがちょいとばかり異なる。それは同じカルボナーラでもシェフによって微妙に味が異なるのと一緒。

しかしながら、味付けや風味、風合いといったものは似通う。先のカルボナーラを例にすれば、カルボナーラなら誰の作であれ「ホワイトソースの系の味がする」といった感じである。トマトソースの味は普通しない。
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指数製作者の個性が反映され得るもののそのことが判断材料として死活的問題ではなかろうということを理解した上で「みじめ指数」を拝見してみたいと思います。

記事はこちら
http://finance.fortune.cnn.com/2011/06/17/misery-index-hits-new-high/?iid=HP_LN

記事によれば「みじめ指数は先月12.7と28年ぶりの高値にヒット」とあり、それは「83年のレーガン大統領の頃の14台以来」の快挙(?)だそうです。ここで申し遅れましたが、みじめ指数はその数値が高いほど「米国経済全体のみじめさ・社会困窮度が高い」ことを示し、過去最高は1980年の20超だそうです。

オバマ大統領になってからこの指数は4.8ポイントばかりアップしているようです。

歴代大統領の在任期間中における当該指数の改善・悪化幅が英語版ウィキに出ていました。

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日本版も作ってみたい気がしますが、日本はデフレなので「物価上昇(インフレ)を悪」とする米国版指数とは若干趣を変えなければならないように思います。米国版をそのまま採用するとデフレ基調の日本では「みじめになっていない」ことになりそうだからです。変わりにGDP伸び率辺りを使うべきなのかな?或いは、賃金伸び率とかパートタイム時給、平均年収とか?

いろいろ議論の余地ありです。