日本は、今度は中国高速鉄道の風評被害を助けるべきでは

福島原発での風評被害対策に一役買ってでてくれた中国の温首相の返礼として、今度は中国での高速鉄道風評被害を日本がサポートすべきかもしれないなあと考えた。日本の技術を盗んだとかパクリであるという疑念や不信感は確かに残っているものの、そこは「原発の恩返し」と思って協力した方が長い目で見てよいのではないか。「借り」を作ったままというのも気持ちが悪いし、レアアースを含め「どうせ今後も長い付き合いになる」のだから、ここはいっそのこと一肌脱ぐのはどうだろう。

私は中国の方々の持つ精神性のうち、どうしても相容れないものを感じる反面、なるほどと参考になる部分も多々ある。例えば、カネ儲けの執念は大阪商人が子供に見えるくらいであり桁が違う。執念とかガッツに関しては見習わないといけない部分があると感ずる。

また、日本人はすぐに謝罪するが安易な謝罪は「事なかれ感」をかもしだし、かえって慇懃無礼に映ったりもする。反面、彼らは「謝ったら負け」みたいなところがあり、「かたくな」で「反抗的」な印象を与える一方、その分だけ本当に謝罪した場合の重みは増す。どっちもどっちだろう。

相容れないのは「ウソもレバレッジのうち」という思想が見え隠れする点だ。隠すことで得られるものはないのだが、中国側の事故後の対応をみていると「ウソもレバレッジ」の思想が匂ってくる。これは、ちょっと改善したほうが良いかもと思う。

日本側がサポートできることはその辺りだろう。何でも隠さず誠実に対応することが問題解決の最も近道であることは、原発事故で学んだはずだからである。原発事故での日本を反面教師として生かしてもらって、事故後の対応に当たって頂こう。

また、曲がりなりにも新幹線車両の輸出で商売をさせてもらったのだから、運行システム面での支援なども行ったらどうか、と考える。

復興だとか復旧だというものの、事故にせよ災害にせよ不幸にも亡くなった方は復興も普及もできない。せめてもの罪滅ぼし的なことを日中共同で行うのだ。