人工光合成に託す夢物語

素直に「すごいなあ」と思えたニュースがあります。それは「世界初の「完全」人工光合成に成功 豊田中央研究所」というタイトルでmsn産経ニュースから配信されていたものでした。

こちらです
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110920/trd11092018350010-n1.htm

光合成とは小中学時代の理科で習って依頼、「おなじみ」の化学現象です。高等教育や専門課程と異なり「義務教育で習うレベル」の科学は、身近で広く知られているような物質や現象を習いますが、それらはたいたい生活や生命と非常に密着しており、人間には必要不可欠なことを扱うケースが殆どです。その上、案外、人工的に再現するのが難しかったりする。石油なども身近ですが人工精製は非常に割高だったり、お酒をつくるために必須なアルコール発酵なども酵母などのバイオの手助けが必要。光合成も、主に植物が「水と二酸化炭素から酸素と炭水化物を作る作業」というシンプルなものです。しかしながら、有力な光触媒がないため人工生成は困難でした。

記事によれば「今回の研究では、光合成の作用のうち、水を分解して酸素を作り出す反応を半導体に、CO2から有機物を取り出す働きをもうひとつの半導体と特殊な金属に担わせることで「自然状態」での光合成に成功した。有機物として酢酸に似たギ酸が生成されるが、アルコール成分などバイオ燃料の生成も可能という。」ということです。

これはスゴイ!廃棄物や排出物から「有機燃料」といった有効物質がさくっと作れる夢のような話。温暖化などのため有害視されている二酸化炭素も減り、酸素が作れるとは科学研究も捨てたモンではない。

もし、どこかで「水素がさくっと作れる法」が出来れば、これで完璧です。酸素と水素ですから燃焼してエネルギーができる、排出物は水です。水と二酸化炭素を使って光合成によって酸素を作る。水素も何かの触媒採用で簡単に出来れば、完全なる「エネルギー再生サイクル」が完成します。

原子力」なんて「プリンター全盛時のプリントゴッコ」のように要らなくなる。困るのは原子力関係のお仕事をしている人ですが、仕方がないですね。バイオ燃料というグリーンなんだか、それとも食料事情を逼迫させる厄介モノなのか微妙な路線からも脱却できます。

クリーンでグリーンな世界はもうすぐかもしれないです。