増税派総理誕生!

しばし日数が開いてしまったが、その間、民主党代表選が実施され野田佳彦氏が代表に選ばれ、総理大臣になった。本日、9月2日に無事組閣人事が終了。来週から本格稼動体制になる。

民主党代表選での立候補者の中で、野田氏は唯一の増税容認候補であったが、「どじょう」だが「うなぎ」だか詳しくは存じ上げないが、詩的人情噺に長けていたようで、見事に総理の座を射止めた。一方、株式市場の反応は(海外市場も軟調だったせいもあるだろうが)芳しくない。

私は、ここで民主党はどうしても増税する前にやるべきことがあるだろうと思うのだ。それはすなわち「事業仕分け」であり「公費に潜むムダ」の炙り出しである。個人的には、子供手当てよりもずっと重要なマニュフェスト(公約)だと思っている。一体、それはどこへいったのだろう。スタンドプレーがお得意なレンホウさんが「事業仕分けプレイ」を演じたのは記憶に新しい。が、それで終わり?おいおい、ちょっと待てよ!

最近なにやら、あの仕分けによって凍結したはずの官業が、間隙を縫って復活しつつある。例えば、埼玉県の朝霞市かどこかの公舎建設計画が再開されたとかされないとかがニュースで取り上げられていた。少しでも気を抜くと、なし崩し的に再開するのが霞ヶ関軍団である。本当に油断も隙もあったものではない狡猾な連中だから注意が必要だ。もう一度、民主党はビシッとコスト削減に取り組んでもらいたいものである。増税はそれからの話だろう。

財務省辺りは日本国が格下げされたことなどで恐怖を感じているのかもしれないが、「わけのわからない霞ヶ関からの請求書」を血税のツケで払おうとするのも国民の脅威だ。個人的には国債の発行はもう少し増えてもいいし、この際だから海外投資家にも今よりももっと多量に保有してもらいたいとも思っている。

日本では、一部のグローバル企業の会社経営実態は外人株主の監視下に置かれているような状態だが、国の運営も外人債権者によって監視されるべきだろう。その方が、「レンホウ氏の一声」よりもずっとインパクトのある一声が霞ヶ関に届きそうだ。そのとき初めて霞ヶ関方面の方々が大事にしてきた「内輪ロジックの連続性」は損なわれるのではないだろうか?
私にとってはそのストーリーの方が楽しそうにみえるのである。